「お前が、、薬を……」


あの紅茶に何か入ってた


「薬が何?それでも桜汰が私を抱いたのは事実よ。
フフッ………どんなに言い訳してもあの子を裏切ったのには変わらない。」



勝ち誇ったように雄弁に語り


愛俚沙は怒りに満ちた俺を見て愉しそうに笑う





愛俚沙の言葉を聞いた時の彼女の顔が忘れられない


きっと傷付けた……


だけど、どんな理由があったとしても、俺が彼女を、大切な人を裏切ったのは事実で…



言い訳なんて出来なかった



毎日


毎日

心の中で懺悔した


花穂ちゃんをみるたびに罪悪感が増して



胸が潰されそうになった




沖縄で誓ったのに



幸せにするって…………



俺は花穂ちゃんや銀星の



ヒーローになりたかったんだ



君と出逢って、自分が変われたと思ってた



強くなったつもりだった



守れると思ってた


テレビのタンケンレッドと同じように
大切な人を守るんだって




でも、、、



俺は変われてなんかなくて



あの頃のまま



愛俚沙に脅えて



泣いていたあの頃のまま



花穂ちゃん


銀星


ごめん、、



こんな形でしか守る事が出来なくて



ごめんな、、、



俺…………



ヒーローになれなかった………