愛俚沙は毎日美味しい料理を作ってくれた



俺が学校から帰ってくると



必ず『ただいま』と迎えてくれた



俺はそんな愛俚沙に夢中になっていく





中学2年になったばかりの頃も



愛俚沙は変わらず、笑顔で俺を迎え入れてくれて



父もそんな愛俚沙をとても大切にしていた



愛俚沙は短大出でもすごく頭が良くて


英語の勉強なんかも教えてくれた



「ここの訳はね、、、」


机に座る俺の後ろから、そっと教科書を覗き込む



その度、愛俚沙の髪が俺に触れ



胸がドキドキと音を立てた



毎日、毎夜、同じ屋根の下に愛俚沙


小さかった時には何も思わなかったお風呂上がりの姿も



今の俺の瞳には、



違う感情が芽生えていた





愛俚沙に対する



小さな恋心だった