愛俚沙は毎日美味しい料理を作ってくれた
俺が学校から帰ってくると
必ず『ただいま』と迎えてくれた
俺はそんな愛俚沙に夢中になっていく
中学2年になったばかりの頃も
愛俚沙は変わらず、笑顔で俺を迎え入れてくれて
父もそんな愛俚沙をとても大切にしていた
愛俚沙は短大出でもすごく頭が良くて
英語の勉強なんかも教えてくれた
「ここの訳はね、、、」
机に座る俺の後ろから、そっと教科書を覗き込む
その度、愛俚沙の髪が俺に触れ
胸がドキドキと音を立てた
毎日、毎夜、同じ屋根の下に愛俚沙
小さかった時には何も思わなかったお風呂上がりの姿も
今の俺の瞳には、
違う感情が芽生えていた
愛俚沙に対する
小さな恋心だった


![禁断〜君と半分こ☆〜[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.761/img/book/genre13.png)