「さて、桜汰君……」
「はい、、、」
父は何も分かってない
俺は家政婦なんか望んでない
俺が望んでいるのは、父との普通の時間なんだ
心で叫んでいた
だけどそれを言葉に出来ず
この目の前の女の人と仲良く暮らさないといけないんだ
それなら俺は
いっその事、ロボットにでもなった方がマシだ………
感情を押し殺して
「今日からよろしくお願いします、、、」
笑顔を愛俚沙に向けた
「………………君は私と一緒だね、、、」
黙って見ていた愛俚沙は
小さな声で呟いて
「あの…………」
しゃがみ込んで、俺を抱きしめた
抱きしめられた身体から
石鹸なのか香水なのか
とても
いい香りがした
「今日から、私が君のお姉さんになってあげる……」
「お、、姉、、さん?」


![禁断〜君と半分こ☆〜[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.761/img/book/genre13.png)