芸能事務所『Office、大和』



閑静な住宅街の広い敷地の中に



社長の自宅と事務所が隣り合わせに立てられていた



、トン、トン


木製のアンティークな扉を静かにノックする彼女



『はい、誰??』


「私です。茜です……」


彼女の名前は猿川茜、、


『入りなさい………』


一見、穏やかな声が扉の中から聞こえてくる


「はい。」


茜は扉に手を掛け、そっと開き



中に見える豪華なソファーに腰掛けた美しい女の人に、声を掛けた



「お久しぶりです、愛俚沙さん」


「茜、、久しぶり、、ね…」


色が白く、茶色にウェーブのかかった髪の毛がフワフワと揺れている

茜は軽く会釈すると愛俚沙に近付いて、
テーブルを挟んだ反対のソファーに腰を落とした


「で??何の用なの?」


早く用件を言えと目で訴えながら、気怠いそうに欠伸をしてみせる


「はい、、実はこれなんです。」


茜は愛俚沙の前に封筒をスッと置いた



「なぁに?これ。」


封筒を受け取り、中身を取り出す


中から数枚の写真が出てきて


その写真を見た愛俚沙の顔付きは、冷たいものへと変化した