「でも、まっ、花穂ちゃんには本当に感謝してんだ。
桜汰さ、花穂ちゃんや銀星に出会ってから明るくなったし…」
「やだぁ…そんな事…」
「いや、マジでさ…人生真っ暗だった奴が生きる希望見つけたみたいに感じるんだよな。
だからアイツを受け入れてくれた花穂ちゃんに本当に感謝してるよ」
そぉ言って荘和君は頭を下げた
「荘和君!!ダメだよ、頭上げて!!」
慌てて荘和君の頭に触れる
頭を上げた荘和君は
「マジで照れるな。」って言って苦笑いしてた
荘和君……
彼の桜汰君への友情を感じて心が暖かくなると同時に
桜汰君に関して気になることが頭をよぎった
同棲して3か月
桜汰君は優しいけど
けして自分の事を語ろうとはしてくれなかった
過去の出来事、過去の恋愛
特に家族の事になると頑なに心を閉ざしてしまう
桜汰君の心の中にある葛藤や不安を
正直言うとさらけ出してほしい
彼がどんな事に悩み
どんな事に苦しんできたのか
たまに見せる暗い影がいつか桜汰君を連れ去ってしまいそうで
恐かった
私は桜汰君の全てを受け入れられるのに
桜汰君が私にしてくれたように
でも無理に聞くことなんて出来なくて
毎日気付かない振りをして過ごしてる
荘和君なら何か知ってるよね
チラッと銀星と話しをしてる彼を盗み見た
でも…荘和君の口から聞いても
本人から聞かなくちゃ意味がない気がする
やっぱり待つしかないんだよね
物思いに更けていると
急に周りが暗くなり大画面にタンケンジャーの顔が浮かび上がった


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