「おっ……」


「俺と一緒に暮らしてほしい」


驚いてる私の身体を強い力で抱く


「早いかもしれないよね。俺まだ俳優始めてこれからだし…
不安にさせることもあるかもしれない。
だけど花穂ちゃんと銀星がいるこの場所が大好きなんだ。

ここに帰ってきたいんだ…」


静かな声


でも緊張してるのか

微かに抱きしめている手が震えてる


その腕に私はそっと触れた


「うん…私達はこれからだよね。だけど桜汰君のお仕事の邪魔にだけはなりたくないの…」


きっと今のタンケンジャーが終われば桜汰君はブレイクする


今だってママ達に大人気だし

ブログには凄い数のコメントが寄せられている


「私だって一緒に住みたい…銀星だってきっとそぉ。でも…もっと慎重になったほうがいいんじゃない?」


桜汰君の彼女がシングルマザーだなんて

知られたらきっと大変だよ


どんなに桜汰君が好きでも

ううん…好きだから

一緒に居たいから

危険な事はできない


「私は…たまに逢えるだけでも充分幸せだよ?」


振り向いて小さく笑った