「ふぅ……」

桜汰は大きく息を吐いた


花穂ちゃんからの電話すごく嬉しかった

嬉しかったよ、でも………


…バタン

「おい、茜勝手に電話に出んなよ。」


「なんでそんなに怒るのよ…今までは何も言わなかったじゃない。」


廊下で花穂ちゃんとの話しを済ませたあと
不機嫌なまま茜に話し掛けた


「今までは今まで、これからは辞めろ。」


「何それ?てか今の人何?」


ほらな、結局そぉなるんだよ

「別に…ただの友達。」


内心焦ってる事を悟られたくなくて
冷静に答える


「ふーん、、、」

「とにかくAスタジオ行くぞ。撮影推してるんだからな。」


これ以上突っ込まれても厄介だから
納得していない茜を無視をして
次の撮影場所に移動した


…ハァ、、

深い溜め息と共に
今度から仕事中は携帯の電源を切って哲也さんに渡そうと思った



花穂ちゃんとの事は絶対に知られたくないんだ


君が大切だから


君や銀星が俺の中に明るい光りをくれたから


花穂ちゃん…君がもし俺を選んでくれるのなら


俺を君と銀星を全力で護る


あの人の手から……



だから今は茜にも哲也さんにも
誰にも知られたらいけないんだ










深い眠りに付きながら


私は夢を見た


とても幸せな夢



今までは瑛二ばかりが出てきた夢も


今は桜汰君

貴方が出てくるの


心が

夢が明るくなったのは

桜汰君が居てくれるから



私は知らなかったんだね


貴方がたくさん悩みながら


私や銀星を護ろうとしてくれていたこと


私以上に辛い人生を

貴方が歩いてきた事を……