「何で!マジでいい奴なんだって!!」


う〜ん…困ったな


諦めきれないのか、頼まれてるからなのか、必死でお願いされてしまう


「あのね祐吉君、私は今は彼氏とか考えないんだよね。銀星との生活だけで精一杯なの。」


これは本当

今は銀星しか考えられない


「でもさ、それでいいの?
花穂ちゃんマジで、一児のママとは思えないくらい童顔で可愛いしさ。
たまには恋とかしたいと思わない?
てか寂しくない?」



、、淋しい…


佑吉君の一言に目を伏せ、考えた


恋をしないと淋しいのかな?


銀星を産むと決めた日から
私は女になる事よりも母になる事を選んだんだ


だから淋しいなんて、そんな事ない………


それに、私は天国にいる瑛二をずっと忘れたくの


誰かを好きになってしまったら
瑛二を裏切るみたいで

嫌なの……


何だか色んな事を思い出して悲しくなる


涙腺が緩みそうになった私の横で


「祐吉ぃぃ…」


怒りに満ちた低い声で


、、バコッ!!!


千夏が祐吉君の頭を叩いた


「痛っ!痛いよ…千夏ぅ…」


「てか、アンタ馬鹿?花穂は銀星が居るから幸せなの!!
自分の物差しだけで寂しいなんて決め付けんな!!」


千夏の余りの怒りに、
祐吉君は顔面蒼白になり必死に頭を下げはじめた