パーティー(?)は一日中続いた。ようやく授業はすべて終わり。

帰宅部のオレは、開放感から口笛を吹きながら昇降口で靴を履き替えていた。

すると、「おーい、待ってくれ」後ろから転校生の声が聞こえてきた。

振り向くと、手を振りながらこちらに走ってきていた。

周りにはオレ以外誰もいない。どうやらオレの体が目的みたいね。

転校生は息を切らしながらオレの横に並んだ。


「岡田、だったよな。一緒に帰ろうぜ」


「アラ、なんでわざわざオレと? 女の子たちと帰ればいいじゃない」


「男友達が欲しいんだよ。女子とばっかり話してると、疲れちゃうんだよな」


 転校生も靴を履き替え、並んで歩き出す。校門を出ると、30メートルほどの急な坂があった。

運動オンチ、略してウンチのオレは、この坂を登るだけでも一苦労だ。

転校生はすぐに息を整え、楽々登った。


「うん、女の子がいないと、すぐ回復するな」


「イイわね、モテる男は余裕があって」