「おはよー」


週が明けて学校に行くと、教室の後ろの方で遥と琢磨と淳くんが楽しそうに会話してた。


私と琢磨が距離を置いて、そのせいでみんなの仲もぎこちなくなってからは初めて見る光景だった。



「……遥」

「仲直り、したんでしょ?」

自分の席にカバンを置いていた私の傍に遥が寄って来た。


「ん、まぁ……」

「朝、琢磨くんから声掛けて来たんだよ」

「そうなの?」


目を丸くすると、遥は黙って微笑んだ。


「真央。アレ、食ったか?」

琢磨が後ろの方から声を掛けて来た。


「アレってなーに?」

遥、今度はニヤニヤしてるし。



「……まさか、あれが誕生日プレゼントだなんて言わないでしょうねー?」


口調は責めてるのに、多分私、笑ってる。


「何もらったの?」

遥と一緒に琢磨達の傍に行った。


「チョコいっこ」

「いっこぉ? 琢磨くん、それはセコすぎだよ」

「でしょー! 遥、もっと言ってやって!」


……私達、友達に戻れたって思って、いいんだよね?





「そう言えば真央、ピアス変えたの?」

休み時間、廊下で遥と紗依子と話している時だった。

「え? あ、うん」