いつになるかわからないけど、もし圭吾が迎えに来てくれるなら、きれいな私でいたいって思った。


久しぶりに会ってもがっかりされないように、ちゃんとご飯を食べることから始めて自分を磨いた。



──琢磨とキスをしたのは、圭吾がいなくなったあの日だけ。


抱き締めてくれることはあっても、それは、親が子供にするような感じで、それ以上のことはなかった。


琢磨が今でも私を思ってくれてるのか、正直わからない。


だけどあの日からずっと傍にいて、私を支えてくれていた。


どれだけお礼を言っても足りないくらい。


琢磨は琢磨の幸せを、見つけて欲しいって思ってるよ。





「真央! 今日で卒業だよー!」

教室に入るなり、遥が飛びついて来た。


「おはよう、真央」

私と遥・紗依子は三年間同じクラスだった。


二年になって琢磨達とは別れてしまって、三年は男の子達はそれぞれ別のクラスだった。


でも遥と淳くんが続いてることもあって、たまにみんなで集まることもあった。