「ところで、遥と淳くんはどうなの? クリスマス、どうした?」


圭吾の話はこれ以上したくなくて遥に話を振ると、


「え? えへへ……」

途端に顔を赤らめた。


淳くんの話になると、最近の遥はいつもこんな感じ。


遥も紗依子も幸せそう。



……紗依子は私達のこと、やっぱり気付いてるのかな。





「遥ー、カラオケ行こうよー」

「今日はバスケ部休みだから淳とデートなの」


「……そっか」



相変わらず、圭吾の家に行けない日々が続いていた。


学校で顔を見ることは出来るけど、電話もメールもくれるけど、それだけじゃ足りないよ……。


“我慢するな”って言われたけど、今それを言葉にしたら圭吾が困るのもわかってるから黙ってた。



だからバイトが入っている日以外は暇を持て余していた。


バイト、入れるかな。


こうやって、シフト以外にも当日に電話してバイトをする日も増えた。


電話してみようと携帯を取り出した時。


「真央、今日暇か?」

琢磨に声を掛けられた。


「うん、ヒマ」

「じゃ、ちょっと付き合えよ」


そう言ってカバンを持ってさっさと教室を出て行くから、私も慌てて後を追った。




ドンッ