後から聞けばあの写真、学年問わずほとんどの教室に貼られていたらしい。


お昼休み、圭吾からメールが入った。


[しばらくの間家には来ない方がいい]

「えっ!?」

「何!?」


いきなり大きな声を出した私に、一緒にお昼を食べていた遥が驚いた顔をした。


「あ、ごめん……」

「携帯に返事するなんて、アブナイよ」

「そうだね……」


笑って誤魔化すけど、うまく笑えてる自信がない。

家に来ない方がいって、どういう意味?

しばらく学校以外では会えないってこと?




「ところでさー」

「……え?」


「久我っちの彼女って、どんな人だと思う?」

「さ、さぁ……」


携帯をスカートのポケットにしまいながら小さくため息をついた。


「顔見えなかったけど、写真の感じからすると結構若そうなんだよね」

「そうかな?」


紗依子がこっちを見てる気がするけど、顔を向けられない。


「うちの生徒だったりして!」

「まっ、まさか……」


ご飯が喉に詰まりそうになる。



心臓に悪い……。