圭吾からのメール。


着替え持って?

何で?


そう思いながらもその通りにしてしまう私。


「……帰んの? 後夜祭は?」

教室を出ようとした私に気付いて、琢磨が声を掛けた。


「……ううん、着替えてくる」


制服を取りにバスケ部の部室に寄ってから、さっきと同じように柵をずらして中に入り、ノックをする。


返事はなかったけどドアを開けると、窓際に立った圭吾が、外の灯りに照らされていた。



「鍵、閉めて」

「鍵?」


不思議に思いながらも鍵を閉めて奥に進む。


テーブルの上に荷物を置いて圭吾の傍に行くと、手を引かれた。


「けい……」

すっぽり圭吾の胸に収まった私。


「もういいだろ?」


え、何……?


ぐっと強く抱き締められ、背中に手を回されて、テーブルに寝かされた。


まとめていた髪に手櫛が通され、テーブルに散らばった。


「ちょっ……と!?」

手が背中を伝って腰に下りて、帯に手が掛る。


「ま……って」

その声が聞き入れられることはなくて、するすると帯が解かれた。


さらに下がった手が、裾から浴衣の中に侵入して、太ももを撫で上げる。


「……っあ」