-------------- 病院を出る頃にはすでに薄暗くなっていた。 電源を切っていたケータイに電源を入れると着信が2件来ていた。 どちらも竜兎から。 発信ボタンを押しながら歩き出す。 プルルルルル---- プルルルルル---- <はい、如月です。> 「竜兎?俺だけど。」 <おや、新手のオレオレ詐欺かな?> 「ちげぇよ!!…で、何かつかんだ?」 会話をしながら歩き続ける。 目の前には満月。 夜を不気味に照らし続ける。