「じゃあまず、全員気になってるであろう咲ちゃんの事から。」


全員がゆっくりと頷いた。

喋るまでの数秒がとても長く感じられた。


「咲ちゃんは……どうやら最近、いや遠崎咲になった頃からの記憶を失っているらしい。」


全員が驚愕した。

あまりにも辛い事実だった。


こんなこと誰が予想していただろうか。