視界がぼやけて良く見えない。
緑色がいっぱいあるのが、なんとなく分かる。
目を開くと道路にいたはずの俺は森の中にいた。


「っー・・・」


頭が痛い・・・ここはアレか??
三途の川か??
川がないが、あんなの迷信だ。。。
本当は森だったのか・・・。

そんなことを思いながら回りを見渡すと見覚えのある姿が見えた。


「來也!!」


俺はその姿の名前を呼んで近づく。
しかし返事はない。
死んでいるのか・・・??三途の森なのに??
俺は保健の授業で習った通りに生きているか判断した。

・・・・・・・・。
どうやら生きているようだ。

俺は來也の肩を揺らしたり、叩いたりした。
しかし、ピクリとも動かない。

・・・・・。
ここはどこなんだ??
こんな森・・・今の日本にあったっけ??
ぁ・・・そうか。黄泉の国の三途の森だった。

しばらく色々考えているとパコパコ音が聞こえてきた。
音はだんだん大きくなって近づいてくる。
どうやら馬が歩く音らしい。

死神か!?

俺は反射で來也を連れて木の陰に隠れた。