「さて自己紹介が遅れたな。私の名は佐伯辰徳。そなた等が未来から来たことは父上から聞いた・・・城内をしながら未来のことを教えてくれないか??」
俺らは何となく親しみを感じ笑顔で「もちろん」と返事をした。
城の中は大きくやっぱり和風作りだった。
やはり城ってのは今の日本にしろってのはる沢山の城と変わらなかった。
ただ変わっているのは・・・城の中を武士の格好をした者たちが歩いていることだ。
辰徳は俺らの4つ年上らしい。
だが彼はずっと前から親友だったかのように安心感があった。
「兄上」
前から繊細な優しい声が聞こえたと思うと目の前に小柄の女の子がいた。
女の子と言っても俺らと同じ歳くらいであろう。
彼女の後ろには何人か大人の女性が付いていた。
「そちらは例の未来から来た人たちですか??」
「あぁ・・・こっちが雅人で、來也だ。」
「藁は佐伯弥生と申す」
弥生は優しい笑顔で俺らに微笑む。
「弥生・・・頭に葉が付いておるぞ。また木に登ったのか??」
「ぇ!?ちゃんと取ったはず・・・!?」
「やはり・・・また抜け出したのか・・・お伊勢、いつも弥生がすまぬな」
辰徳は弥生の頭に付いてついてる葉を取りながら後ろにいる年配の女に話しかける。
お伊勢と呼ばれた女は頭を下げる。
「辰徳様・・・彼らはごこに泊まるので??」
お伊勢は少し躊躇しながら尋ねる。
「恐らく西の棟であろう。彼らには一人づつ見張りもつくだろう」
きっとお伊勢も俺らを敵だと疑っているのだろう。
辰徳は軽く付け足して言った。


