幽霊が男の前に現れた。



それは突然。



そして唐突。



必然性があったのか?




何にもどうにも分からない。



でも確かに
男の前に幽霊が立っていた。




そう。



男は最近妙な幻想に
取りつかれていた。



夜。



男が寝ようとすると
枕もとにすっと幽霊が現れる。



男は頭を振り自問自答する。



飲みすぎたかなあ…


いやいや
今日はビール一本しか飲んでないし…


そうか!
俺最近疲れてるもんなあ…


もうすぐ結婚式だから
準備に大忙しだし…


疲れているから
こんなものが見えてしまうんだ。



もう一度
目をこすってよく見たら


こんなオカルトじみたものは
消えてしまっているだろう…





男は目をこすって
もう一度幽霊がいる方をよく見てみる。







でもやっぱりいた。