ライアットは短くもない、長くもない黒髪で
性格は明るく、凄くよくしゃべる少年だった。
帰り道の短時間で聞いたことのない言葉をたくさん聞いてたくさん覚えた。
ただ彼が1人でしゃべってただけなのに
あたしは十分遊んでもらった気分になってた。
そして何よりも一番気になったのは彼の背負っている剣だった。



「これ…」
「ん?あぁ剣?」
「すごい。おおきい」
「すっげーだろ!?凄く重いんだぜッッ!」
「いーなー」
「はい??」



一体何に惹かれたのか。
すごく欲しかった。
こういうのあたしも欲しいって思った。



「宝剣デュランダル。うちの家系に古くから伝わる大事な剣だ。でももう使い道が俺にはねぇ」
「つかいみち?」
「あぁ…こっちの話だ。なんだ?興味あんのか?」
「どーやってつかうの?」
「さっき虎を……あ…。見てなかったんだったな…」



ライアットは話しながら背負っている剣を取り出し、『ちょっと離れてろ』と言うような動作をしてあたしを少し遠くへやった。そして素振りを始めた。その姿に魅了され、



「あたしもやりたいッッ!」



と、 思わず言葉を漏らす。



「イセルナには無理だろ…いくらなんでも…」
「やりたいッッ!」
「うーん…」
「ねぇ!おしえて!」
「いくらなんでも真剣は無理だって!」
「けん!やりたい!」
「あー!!わかった!わかった!じゃあ、お前が使えるようなやつ作ってやるから!それからにしろ。わかったか?」
「やくそくッッ!」
「あぁ……約束だ」
「ぜったいッッ!」
「わーかったって!絶対な!」
「ありがとー!ししょうッッ!」
「……師匠?」
「ししょう!」