End of the transmigration of souls■Chapter1■

また裏道を通って佰憐さんの元へ向かう。見つからないように師匠の骨壺は木の影に隠した。



「お願いだから師匠はここに居て!」



━━━骨壺ここに置けばここにしか居られねぇよ。



「じゃ、行ってくる!」



佰憐さんは家の中から外を見ていた。こちらから手を振るとすぐに気づいてくれた。



「遅くなってすみませんでした」
「いいえ。何かあったのではと心配しておりました」



えぇ。何かありましたよ。大変なことが。 でもこんなこと言えない……。



「ライアットの事……何かわかりましたか?」
「………いえ。何も……。
小屋は残ってました。でもそれ以外は………」
「そうでしたか………。でも、あなたが無事に帰って来て安心しました。そういえばまだお名前をお伺いしていませんでしたね……」
「……申し遅れました。あたしはイセルナ=イージスと申します」
「イセルナさんですね。今日はありがとうございました。月影からはすぐに発たれるのですか?」
「はい。ゆっくりもしてられませんので」
「そうですか……。何もおもてなしもできなくて残念です……。もしまた月影へ出向く事がありましたらいつでも寄ってって下さいね」
「こちらこそ今日は助かりました。ありがとうございます。そうですね……。また来る機会があれば必ず会いに来ます」



こうして月影島を後にする事になった。まるであたしがアルトルーシュカに一度戻る事を知っていたかの様にあの船のおっさんが船着き場に居た。



「ねーちゃん、アルトルーシュカに戻るんだろ?
ささっ!乗った乗った!」
「おっさん………なんで居んの………?」



乗せてって貰うのに実に有り難みのないあたしの一言であった。