やっぱり伝えなきゃ



「ごめんね。
私・・・執汰嫌いじゃないよ。
執汰が頭をなでてくれるの
イヤじゃないよ。」



「え?」


「執汰が頭をなでてくれるの
すっごく嬉しいの。
だから執汰のこと嫌いじゃないよ。」


「そっか、よかった。」


そう言って頭をなでてくれた。



くしゃって


ふって笑いながら

くしゃって




「そんなにぐしゃぐしゃに
しないでよっ。
髪がボサボサになるじゃん。」



「俺たち高校生になったから、
もうこんなことしちゃいけない
って思ってたんだ。
もうお互い子供じゃないしさ。」



「じゃあしてくれないの?」



また泣きそう



「なでたらお前が
笑ってくれていたから
お前の笑顔を見たいし。」」


そう言って執汰は私に背をむけた

空を見上げて背伸びをしていた



肩幅が大きくて

広い、広い…背中だ