着いた場所は屋上だった。



風があたたかくてきもちいい




私の目の前に執汰は

しゃがんで

私の涙を拭いてくれた




「ありがとう。」


執汰はいつも涙を

拭いてくれる



「俺を探してたの?」



笑ってそう言ってくれた


優しい笑顔




「うん。」





「ごめんな、
また俺がお前を
泣かせちゃったなあ。」





いつもならそう言いながら

頭をなでてくれるのに



今日はなでてくれないの?