奴のおでこに冷えぴたを乱暴に貼って、口に体温計を突っ込む。冷蔵庫の中身ひっかき回しちゃったけど、居ない先生が悪い。
「ひゃらひゃ、ひんぴゃいしへふれひゃの?」
いつものへらへら顔じゃなくて驚いたように少し目を見開く片山。真剣な顔をしながら言ってるのに何を言ってるか全く聞き取れないあたり片山らしい。
「は?何て言ってんのよ」
「だから、心配してくれたの?って。はい体温計」
今度はにっこり笑って私に体温計を差し出す片山に何故か気恥ずかしくなった私。不躾に片山から体温計を奪うと、体温計が指す温度に唖然とした。
