危険な彼女

〜亜紀Side〜





「……………」





――いいなぁ………
桜ちゃん………


あんなになっちゃんと
言い合えて………






「いてっ!!いてぇって!!!」



「この口ッ!?
この口が生意気なこと
言ってるのね!!?」





――……………






亜紀は複雑な心境にあった。

奈津が好き………


しかし、どうしても勇気が出ず
素直に…恥ずかしがらずに
奈津と話すことのできない
自分に苛立ちを覚えるも、やはり
面と向かって話すことなんて
無理だと思う自分がいた。




――昔はこんな風じゃなかったのに…


何で、小さい頃って
あんなに簡単だったのかな…?







「桜、ちぎれる!!
ちぎれるってば!!!」




「だまりなさいポチ!!!
ご主人様に逆らう奴隷の口なんて
なくていいのよっ!!!」




「んなわけあるかぁ!!!!」







――……………



桜ちゃんが………
うらやましいよ………