危険な彼女

〜桜Side〜





「……………」




――おもしろくない………





私の目の前で奈津は亜紀ちゃんの
弁当をおいしそうに食べている。


私の弁当は少し箸でつまんだだけなのに………


何で亜紀ちゃんのは………

……………





やっぱり………むかつく。







「奈津ッ!!」




「え?」




「ちゃんと食べなさい!!!

残したら許さないからね!!?」





そう言って、私は奈津に弁当を
突き出した。


すると奈津はしばらく考え、
渋々ながらも私の弁当に箸を
すすめた。





「……モグモグ……

……ゴクゴク……

……モグモグ……

……ゴクゴク………」





――………?





「……モグモグ……

……ゴクゴ『お茶で流しこむな−−−ッ!!!!!!』」





「って!!!

だ、だってお前………」




「だってじゃない!!!

しかも何よっ?!
奴隷のくせに私を『お前』呼ばわりするなっ!!!」





そう言って私は奈津に一発
でこぴんをくらわせた。