危険な彼女

「なっ………『な、なっちゃん!!』




私が声をかけようとした
その瞬間………


小さな女の子が奈津に声をかけた





――だ、誰よあの子………




「あ、あの………」




「…………ん?
あぁ………亜紀か………」





――………亜紀?


どこかで聞いたような………


………………


………あ、昨日の弁当!!!





「ま、また作ってきたから
よかったら………」




「え?
またくれんの!?」




「う、うん………

そそそそれで、今日は一緒に…」




「ん?
一緒に………何?」




「………た、食べてもらえないかな…?」





――!!?





な、何よこれ………


まさかあの子、奈津のこと……?



…な、ないない!!!


あいつのこと好きになるやつなんているわけないッ!!!!




………でも、もしかして………?







桜の中でいやしい妄想がスタートした…







『は…はい、あーん………』



『あーん………モグモグ………
うわ、うめぇ!!!

やっぱり亜紀の料理最高!!!』



『そ、そうかな…?』



『亜紀はいいお嫁さんになるな!』



『………わ、私…なっちゃんの
お嫁さんになれるかな…?』



『もちろん!!!
亜紀だったら喜んで!!!』






――……………





な、何やってんのよー!!!!


あの馬鹿はーーー!!!!