危険な彼女

「………え?」



今、奈津はなんと言った?


いい?

何が?

今日の天気?体調?




「なっ、なっちゃん…

ほ、ほほんとにい…いいの?」



「別に断る理由がないだろ?

それに、何でわざわざ作ってきてくれたのかよくわからないけど、それを食べないなんて悪いしな」



「あ、うん………ごめんね………

うん…えと…ありがとね……

そ、それじゃあまた後でね……」



「あ、いや…うん?

てか、亜紀…お前、何に対して謝ってんだ…」



「え、えと……うん……ありがとうだよね………

そ、それじゃあ………」




そう言って亜紀は奈津の席を後にし、美冬の元へ向かった。



移動中、しきりに心臓が鼓動して苦しい。



「み、美冬ちゃん!!

い、いっいっ…一緒に食べても………いいって!!!」



「お、落ち着きなさいよ…

何だか取り憑かれたみたいだわ…」



「ね、ねぇ…こ、これって……

そ、そうなのかな?
き、期待していいのかな?」




亜紀が少し錯乱気味に言うと、美冬は首を振った。


亜紀はどうして美冬が首を振るのかよく分からず、首を傾げる。