危険な彼女

「奈津、これなんてどう?」



「え、ああ…

まあまあいいんじゃないか?」




桜が見せてきたのはマフラーだった。



決して派手なデザインではなく、地味とゆうわけでもない。



まあまあ、とゆう評価はたしかに的を射たものだった。




しかし、桜は納得いかない様子でブスッと不機嫌そうな表情になった。




「何よ………一体何なのよ!?

奈津、さっきから変よ!!?」



「ま、まあまあだからまあまあって言ったんだ!!!

別に変じゃねぇだろ!!?」



「そうじゃなくて!!!」




店内に桜の声が響きわたった。



店員や客が、何事かとちらほら奈津達に視線を向ける。




「そうじゃ…なくて………」




そこで、桜はうつむき、黙り込んでしまった。