危険な彼女

そこまで言い終えて、美冬はふぅ、と息をついた。




「笑っちゃうわ。

私が産まれたがために、三人がほぼ同時に死ぬだなんてね」



「……………」



「それからは親戚をたらい回し。

そりゃそうよ。

どう考えたって私は呪われた、望まれずに産まれた子供だもの。

誰だって関わろうだなんて思わないわ」




美冬は、犬の置物を置くと、今度は今にも泣きそうな笑みを浮かべた。




「分かる?

私は産まれながらに人を殺しているの。

私は産まれながらに死んでるの。



そんな………女なの」




奈津は声を出せずにいた。



いつも自信に溢れていて、魅力が溢れていて、どんなときも冷静だった美冬。




………だけど、どうだ。





目の前の美冬は、こんなにも脆い笑みを浮かべているではないか。



今にも泣きそうなのを堪えているではないか。





奈津は、口を開くことなく拳を震わせた。