危険な彼女

「そ、そそのぉ………

……………

おはよぉ………」



「は?
………あぁ、おはよう」


そんなぎこちない会話をして、亜紀は自分の席に向かう。


そして、席に着くなり深いため息をつき、顔を伏せた。



もう無理だ。

私には言えない。



亜紀は涙目になりながら自分の意気地のなさを呪った。


そもそもが間違っていたのだ。


自分がそうしようと思ったわけでもないのに、そんなことできるわけがない。



そんなことを思いながら、亜紀は一気にどす黒いマイナスオーラを作り出した。


すると、そのマイナスオーラを感じたのか、一人の女生徒が亜紀に近づいた。




「亜紀………

また言えなかったわけ?」



「うん………」




それは柏木美冬であった。


ちなみにお昼を一緒に食べるように言ってきたのは美冬である。