危険な彼女

奈津はとりあえず具材を切り終わり、温めていた鍋の様子を見た。



ある程度煮立ったのを確認すると、奈津はいつもの順番で具材を入れていく。



入れきったところで、奈津は一息ついた。




鍋は六人で食べても余るくらいの量がある。



となると、あとは温め続けるばかりになるので急に暇になってしまった。




(ちょっとゆっくりするかな…)




奈津は火の強さを調節すると、居間に向かった。





………そして、唖然とした。




姉の言葉を思い出す。



―今日は飲む―



その真意を深く考えなかった自分の不用心さに悲しくなった。