奈津は、目の前の光景に呆然としていた。



数日前に見た、そんな気がする。



しかし、その時の数は一人だった。



間違いなく四人ではない。




「何でいるんだ?」




そう聞くと、四人は別々に返事をした。




「彩芽先生が文化祭の打ち上げだぁ………って言うから仕方なく来たのよ」



「私は前に道案内したから、そのお礼にどうぞ…って」



「わ…私は、彩芽お姉ちゃんが…その………無理矢理………」



「おもろそうやったから♪」




…と言うのは、順番に桜、美冬、亜紀、春である。



そして、締めには首謀者が口を開く。




「私の決めたことに文句あるのかしら、最愛の弟?」




――あります、最悪の姉。




彩芽の言葉に、奈津は顔をしかめた。