危険な彼女

あれから30分…



桜にボコボコにされた奈津は、命からがら一組の教室に戻ってきていた。



実は、桜にボコボコにされたことにより、奈津は数分間気絶してしまっていた。



それにより、休憩時間を限りなく無くした奈津が腹に入れたのは、桜のクレープと、管理体制に一言物申したくなる液状アイスだけだった。




もちろん、健全な男子高校生が、こんなもので足りるはずがない。



よって、奈津は腹を鳴らしながら教室に戻ってきていた。




「た…だいま………」



「あら、見るに耐えない馬鹿面ね」




その声に、奈津は一瞬めまいがした。

(空腹や桜の攻撃の後遺症も一役買っている)




どうゆうわけか、教室には美冬しかいなかった。



もちろん客も0である。