危険な彼女

何とか生地をフライパンから取り、ラップの上にうつした。



少し時間がかかったせいか、生地の表面が若干こげていたが気にしない。



桜はあらかじめ切ってあった果物を生地に並べると、その上に生クリームを丁寧にかけた。



そして、ほんの少しのサービス精神から、さらにチョコをかけてやる。




「よし、あとは………」




桜は中身がはみ出さないようにゆっくりとラップと生地を巻いていった。



これも結構練習した作業であり、危なっかしさはあるものの、着実に巻けていた。




そして………




「…できたぁ!!」




桜は思わず両手を上げた。



表情は満面の笑みである。



ふふん、と得意げに鼻で笑ってやった。




今まで料理は失敗ばかりだった桜にとって、初めて成功したともいえる作品だった。




「私でも…できるんだよね…」




胸に手を当て、クスッと微笑む。



桜はそれを皿にのせると、上機嫌で奈津のもとへ向かった。