「とゆうわけで………

うちのクラスの出し物は喫茶店に決まりました」




黒板に書かれた喫茶店、とゆう文字に黄色いチョークで、美冬が丸をつけた。



さすがは委員長、と言うべきなのか、こうゆうところは本当にしっかりしている。



手際のいい進行により、LHRの時間は半分以上も残っていた。




「ふわぁ………」




そんな中、奈津は退屈そうにあくびをした。



窓の外に視線を移し、一つため息をつく。




――喫茶店ねぇ…




「普通すぎてつまんね…
『悪かったわね、普通で』」




その言葉にぎょっとする。



奈津は慌ててその声のした方へ目をやった。




するとそこには………




怒りのオーラを漂わせつつ、怖いくらい笑顔な鬼(美冬)が立っていた。