危険な彼女

反射的に飛び退く。



奈津は背を向けた状態で、ロボットのように、ギーと体を反転させた。



するとそこには………




「さ、桜…?」




名前に合った、桜色の浴衣を着た桜が立っていた。



長い髪を後ろで一つに束ね、いつものストレートな髪型をポニーテールにしていた。




見慣れない桜の姿に、思わず息をのむ。




容姿だけは異常なまでにいい桜だ。



男なら誰でも一瞬で見とれてしまうような魅力があった。



そして、奈津も男であるからして見とれないはずがなかった。





「………な、何じろじろ見てんのよ?

悪かったわね、似合わない格好なんかして」



「いや………似合わないってお前………」




――似合いすぎなんだよ…




奈津は慌てて目をそらし、顔を真っ赤にした。