危険な彼女

｢で？

あんたがこんなに朝早く起きたからには、何か理由があるんでしょ？｣




夏休みに入るなり不規則な生活を送っていた奈津。



それが当たり前のように彩芽は思っていたため、今日は何かがあるのだ、と彩芽は察していた。




｢………ああ。

ちょっと祭りのお誘い｣



｢………ああ、デート…ね♪｣




ニッコリと子供のような笑みを浮かべつつ、彩芽は言った。




｢な・ん・で・そうなるんだあああぁぁぁ！！！！｣



｢ん〜………必然？｣



｢お前の虚言じゃあぁ！！！｣




はあはあ、と荒い息をたて、奈津は彩芽を睨んだ。



奈津と彩芽の会話は、基本的に奈津が一方的に疲れるようになっている。





………それこそ必然的に。




｢で、誰と行くの？｣



｢決まってんだろ。

同級生だよ、同級生。｣



｢不特定多数すぎるわ。

物事は正確に言いなさい｣




そう言われ、奈津は顔を真っ赤にした。



今更だが、桜と二人きりだとゆう事実に気づいたのだ。