危険な彼女

電話を終え、適当な服に着替えた奈津は一階に向かって下りていた。



一階に下り、リビングに入ると、そこには1人でお茶をすする彩芽の姿があった。




「………あら、奈津。

今日は珍しく早いのね」


「なんだよ、早く起きちゃわりぃのかよ」



「そうとは言ってないわよ。

ただ………」




そう言って、間を入れるようにしてお茶をすする。



そして、ふぅ、と一息ついて言葉を続けた。




「何か起こりそうな気がするわ」



「人の早起きを天変地異のように言うな!!!!」




弟のことを悪びれもなくそんな風に言う姉。



この人は俺のことを一体何だと思っているのだろう?



奈津は本気で心配になってきた。