危険な彼女

〜奈津side〜




亜紀の顔を見た。



少し目に涙がたまっている。




しかし、必死に涙を流すまいとこらえているようだった。




そんな亜紀を見ていると、どうにもならない、もどかしい感情が押し寄せてくる。





自分にとっても、亜紀は幼なじみであり、大切な人だ。



俺、とゆう物語のヒロインが亜紀だとゆうのなら、どんなに嬉しいことか。




「……………」




………でも、分からなった。



何で亜紀がこんなことを言うのか全く分からなかった。




自分には取り柄なんて何もない。



春みたいにカッコいいわけでもなく、美冬のように運動ができるわけでもなく、亜紀のように勉強ができるわけでもなく、桜のように財力があるわけでもない。





それなのに………

何で"俺"なんだ…?