危険な彼女

「だ・か・ら!!
何でいるんだよ!!?」



「馬鹿ねぇ…

山口先生の代わりって言ったじゃない。
もう忘れちゃったの?」



「そういう意味じゃなくて!!
何で日本にいて、この学校で働いてんだよ!!?」



「そろそろ貯金が乏しくなってきたから資金調達、以上。

他に何か?」





ここは昼休みの保健室。



奈津は何も言わずにこんなところでこんなことをしている彩芽に、一言文句を言ってやろうと乗り込んできたのであった。





………案の定、軽く流されたのだが。




「だいたい姉ちゃんはっ……いてっ!!」




二の句を告げる前に頭を叩かれた。




「や・な・ぎ・せ・ん・せ・い…でしょ?

ここは学校なのよ?
柳…奈津君?」




涙目になりながら彩芽を睨む。



やっぱり嫌いだ、心底そう思う奈津であった。