危険な彼女

「ん?どうした?」



「あ、あああの………」





亜紀は顔を真っ赤にさせながらもじもじしている。



奈津は亜紀が何がしたいのか分からず、思わず首を傾げた。




「亜紀?
お前、顔真っ赤だぞ?」



「ひゃっ!!

わわわわわわっ!!!!」





奈津が亜紀の頭にぽんと手を乗せると、亜紀は突然手をばたつかせた。



またもやわけがわからず奈津は困惑状態に陥っていく。




(えーと…俺、もしかして嫌われてますか?)




それなら、奈津のことをなっちゃんではなく、奈津君と呼んだことも合点がいった。



しかし、そうなると何で顔を真っ赤にさせているのか分からない。




「…もしかして熱でもあんのか?」



「わわわわわわわ!!!

ね、熱なんてないよっ!?」



「そうか?

ならいいけど………


………おっと、忘れてた。

何か俺に用があったのか?」




奈津がそう聞くと、亜紀は黙り込み、スカートをぎゅっと握りしめながら俯いた。