危険な彼女

「お帰りなさい、お兄様」


「ただいま、桃香」



そう言って梓さんは桃香、と呼ばれた女の子の頭をなでた。


女の子は照れくさそうに頬を染め、小さく笑った。


すると、俺の存在に気づいたのか、俺に視線をうつした。




「お兄様、この方は…?」


「ん?
あ、ああ…この人は………


………桜の彼氏?」







………は?


俺は一瞬にして固まった。