危険な彼女

「だから…何?」


もっとボリューム上げろ。
1から10にしてくれ




「だからぁ………」





しかし、一向にボリュームは上がらない。


もし、桜にリモコンがついていたなら一気に音量最大にしてやりたいところだ。




「おーい、桜さーん?」




「………〜〜〜っ!!!



もうっ!!!
最後に観覧車に乗りたいって言ってるのよっ!!!!!」





………ナンダッテ?


か、観覧車………?



桜と観覧車?


あんな長い時間、桜と会話だけで過ごせと?


…………





「は、はは………


メ、メリーゴーランド並にありえないな………」




――!




俺は慌てて口を塞いだ。


しまった、心の声が………