危険な彼女

「おいおい………
門限あるんなら早いとこ………」


「だめっ!!!!」




帰ろう、と言おうとしたのだが、
その言葉はあっさりと遮られた。


ま、お決まりだな…





「何がダメなんだよ?
門限破るほうがダメだろ?」



「そ、それはそうだけど………」





珍しく口ごもる桜。


俺はさらに問いただした。



「そうだけど…何?」



「か…ら……しゃ………」



「は?」




桜はうつむきながらぼそぼそとつぶやいた。


しかし、表情も見えないし、おまけに声が小さい。

よって全然聞こえなかった。