危険な彼女

俺はとりあえず立ち上がり、
ちらっと携帯のディスプレイに目をやった。



時刻は2時。



とりあえずまだ遊園地を楽しむだけの時間は残されていた。




「で、次はどうする?」



「次?」



「さっきは俺が決めたから、今度は桜が決めろよ」




俺がそう言うと、桜は一瞬子供のように目を輝かせ、遊園地の地図を見始めた。



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「………決まった?」



「うん、ヘルズゲート!!!」



「………う、うん?」




俺は口をぽかんとあけた。


な、何だ、このかわいらしい乙女のような返事は…



俺の唖然とした様子に気付いたらしく、桜は急にあたふたし始めた。