危険な彼女

とりあえずお茶を飲む俺………




「……………」



「……………」





………き、気まずい。


ってか何だ、この空気は?
しゃべりかけちゃいけません、と
でも言いたげなこの空気は?



ああ、そうか…

これが張り詰めた状態か………


うわ、きついなこれ…


春のやつ、覚えてろよ………





コゴゴ、と春への怒りを煮えたぎらせていると、桜が立ち上がった。


カップに目を向けてみたところ
すでにカップは空だった。

どうやら飲み終わったらしい。





「さてと………
奈津、行くわよ」




「え?どこに?」




「え、えっと………


……………



と、とりあえず行くの!!!
早くしてよね!!?」




「お、おう………」





こうして、行き先も決めないまま
俺達は店を出た。