危険な彼女

『お客様、危険な行為は他のお客
様のご迷惑になるのでおやめくだ
さい』




顔面をおさえながら痛みをこらえ
ていると、係員のアナウンスが鳴った。


多分、じゃなくて間違いなく俺…
それも違うな、桜だろう。




「今のアナウンス何だったんだろうね?」




「何だったんだろうなぁ…?」





この状況になっても気づかないとゆうのだから逆にうらやましくなってくる奈津であった。




♪〜〜〜………




そのとき、音楽が鳴りやんだ。


どうやらこの悲しいほどに楽しい時間も終わりらしい。





「やっと終わった………」




「…私、もう一回乗りたいなぁ」




――………え?




「まてまて、亜紀。
よく考えろ、遊園地はメリーゴー
ランドが全てじゃないんだ。
楽しい乗り物はまだまだある、そうだろ?」




「そ、そうだね…」





奈津は必死だった。


死ぬほど恥ずかしかったとゆうの
に、二度も乗らされたら、それこ
そ明日の朝刊で『高校生、メリー
ゴーランドで羞恥死』なんてなる
に違いない。





「じゃ、亜紀、次は何乗りたい?」




「え、えっと………」