危険な彼女

「………え?」




ドクン、ドクンと心臓が高鳴る。


ほほを真っ赤に染めながら
なおも、亜紀は俺を見つめていた。


その表情は恥ずかしいとゆうか…
照れてるとゆうか…
なんとゆうか…、とにかく俺にそれは向けられているのはわかった。





「亜紀………?」




「なっちゃん………私、私ね…」





ガツンッ!!!!





亜紀が何かを言い出そうとしていたのだが、それは何者かによって阻まれた。


もちろん、亜紀には何が起こったのかわかっていない。

何故なら、亜紀自身には何も起こっていないからだ。




「〜〜〜ッ!!!?

いってぇーーーー!!!!」




俺の後頭部にそれは当たったらしい。


それ…とは靴である。



………ちなみに桜の。






「な、何すんだよっ!!?」



「あんたがにやけてるからよッ!!!」



「なっ…!!?
お、俺がいつにやけた!!?」



「ついさっきよ!!!
ついさっき!!!

亜紀ちゃんに胸を押し付けられて
さぞかしご満悦だったんでしょう
ね!!?」




え?え?、とあたふたしながら
亜紀は自分の胸に目をやった。