危険な彼女

「いや、そもそも遊園地とは…?
メリーゴーランドとは何だ…?」




「………なっちゃん!!」





亜紀の声でハッと我にかえる。

そして、目をぱちぱちとさせながら目の前を見た。



亜紀が体をひねらせ、自分を見上げていた。

それと同時に………




「あ、あのさ………」




言いたいが、言えない。

きっともどかしいとはこういうことなんだろうと奈津は感じた。


ただでさえ密着していたのだ。

それをひねらせて自分の方を向く
となると、必然的に亜紀の体の前
部分…まあ、胸が当たるわけでして………


亜紀はその体にはそぐわないよう
な………あれでありまして………
押しつけられると、それの大きさ
を身をもって知ることになり…




「ちょっ、ちょっとだけ前にいってくれないか?」



「え?」




何で?、とでも言いたげな亜紀の
つぶらな瞳が奈津をとらえた。


この子はたしかに小動物のような
なりだが、この瞳は獲物を見つけ
た肉食獣の瞳より逃れにくかった。